2020年6月24日

【ダイノックシート製品情報】進化したベルビアン屋外用シート(ベルビアンEX)を3Mと徹底比較!

最終更新: 2021年6月14日

タキロンシーアイ製塩ビ化粧フィルム「ベルビアン/Belbien」の屋外用シート(ベルビアンEX)がアップデートしたようです。

エア抜き溝ができて貼りやすくなりました。

ベルビアンEX アップデート

【表は同じです】左:アップデート前 右:アップデート後

これまでベルビアンの屋外シート以前からありましたが、接着剤面にエア抜きの溝がついていませんでした。この溝がないと空気が抜けずらく、エアが残りやすいという問題があり、特に金属面の場合は密着性が高いので一度エアが残ってしまうと抜けません。

普通なら表面に穴を開けて空気を逃せばよいですが、屋外であるが故、水が侵入し剥がれの原因になるためやるべきではありません。

ベルビアン 屋外用EXシリーズがアップデート

今回のアップデートでエア抜き溝が入ったことで金属面への施工時もエアが抜けやすくなります。貼る作業がし易くなり、作業効率が格段に良くなるので業者側にはうれしいアップデートです。

多少施工技術が劣っていても、綺麗に貼れるということになるので工事依頼側にとっても良いことではないでしょうか。

他のメーカーと比べると?

これまでは3Mの屋外用シート(3M EXシリーズ)は初めからエア抜き溝がついていましたが、ベルビアンEXは未対応のため施工しづらい印象がありましたが、これで施工性は同じと見れます。

お互い、屋外耐候性10年、施工性が同等とすると、コストパフォーマンスの良いベルビアンEXを使う方が合理的です。3M EXシリーズは定価が高い上、特別掛け率でとにかく高価です(屋外シリーズに限ったことではありませんが)。あえて使う理由としては、柄が豊富、ブランド力でしょうか。

ベルビアンのほうが3Mより費用対効果が高い!

屋外での防汚性能はどうでしょうか。このような違いが見られます。

シートを下地処理せず重ねて貼ったところ3Mはすぐ剥がれますが、ベルビアンはある程度付きます。おそらく3Mは表面にフッ素加工がしっかり施さ、汚れなども着きにくいのでないかと思います。

耐候性に関しては両社とも言っていますが、実際に10年使ったわけでもなく、テストした結果により参考値して公表しています。それぞれテスト方法が異なるため、明確な判断ができません。実際に時間が経たないとわからない上、使用環境によってかなり左右されますので比較し難いところです。

また3M EXシリーズにはなく、ベルビアンEXにはある機能が防カビ性能と対スクラッチ性能です。対スクラッチ性能は3M SRシリーズ(キズ防止フィルム)なみです。テーバー摩耗試験においてベルビアンEXは7000回転以上、3M SRシリーズは8000回転以上をクリアしています。

さらに、ベルビアンEXのほうが適合する下地基材の種類が多いです。3Mは基本、金属系以外はだめですが、ベルビアンは木質系(無垢以外)、無機質ボード系、モルタルなども貼れます。

2社の違いをまとめると以下になります。

ベルビアン

  • 屋外耐候性 10年

  • 施工性   ◎(今回のアップデート)

  • 柄の豊富さ ◯

  • 価格    ○(\7,200/㎡)

  • 防汚性(フッ素加工)◎

  • 対スクラッチ性 ◎(3MのSRシリーズ並)

  • 防カビ性能 あり

  • 下地基材適合 【適合○】:金属系、木質系(無垢以外)、ボード類、モルタル

3M

  • 屋外耐候性 10年

  • 施工性   ◎

  • 柄の豊富さ ◎

  • 価格    ▲(\7,800~\9,800/㎡、特殊掛け率)

  • 防汚性(フッ素加工)◎

  • 対スクラッチ性 ☓

  • 防カビ性能 なし

  • 下地基材適合 【適合○】:金属系 【不適合✕】:木質系、ボード類、モルタル

まとめ

ベルビアンが好きで、3Mが嫌いといことでは全くありませんが、屋外使用にあたり、あえて3Mをおすすめする理由が見つかりません。ブランド力が高いのでお客様が安心できるのはメリットかもしれません。一方でベルビアンはコストパフォーマンスに優れ、施工もし易く、施主にも業者にも良いシートになっていると思います。ベルビアンには今後、ラインナップの拡大期待したいところです。